アロマのコラムはもちろん、私たちの心と体について、解剖学や健康学、女性学を絡めた豆知識も紹介していきたいと思います
ランチの後、電車の中など、少しの時間でさっと読めるものにしますので、時々、チェックしてみて下さいね
春から初夏にかけて咲くバラの花が散ったあと、秋に実る小さな赤い果実──それがローズヒップです。
その鮮やかな赤には、レモンの約20倍ともいわれるビタミンCをはじめ、フラボノイド、βカロテン、有機酸など、自然の恵みがぎゅっと凝縮されています。
Botanical Timeでは、このローズヒップをメディカルハーブとして、更年期や自律神経の乱れに悩む女性のケアに積極的に取り入れています。
■ ローズヒップが体に届けるもの
更年期を迎えた女性の体では、エストロゲンの減少とともに、免疫の揺らぎ、肌のハリの低下、慢性的な疲労感などが重なりやすくなります。
ローズヒップに豊富に含まれるビタミンCは、コラーゲン合成をサポートし、肌の内側からのケアを助けるとともに、抗酸化作用によって細胞を酸化ストレスから守る働きがあります。
また、βカロテンは体内でビタミンAに変換され、粘膜の健康維持に関与します。乾燥しやすい更年期の肌や粘膜をやさしく支えてくれる存在です。
フラボノイドは毛細血管を強化し、血流を整える働きも持っています。冷えや肩こりを感じやすいこの時期に、循環を助けてくれるハーブとして注目されています。
■ 心へのはたらき
ローズヒップの美しい赤色には、目から入るだけで気持ちをやわらかくほぐしてくれるような力があります。
疲れているとき、自分を後回しにしがちなとき、一杯のローズヒップティーをていねいに淹れる行為そのものが、セルフケアの入口になります。
カウンセリングの中でも、「自分のための時間が持てていない」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
ハーブティーを飲む数分間を、自分の内側に耳を傾ける時間として意識的に使うことで、心のバランスを取り戻すきっかけになることがあります。
■ Botanical Timeでのローズヒップの使い方
当サロンでは、お客様の体質やそのときの状態に合わせて、ローズヒップを単体で、あるいはローズペタル・ハイビスカス・エルダーフラワーなどと組み合わせてご提供しています。
施術前のカウンセリングで体と心の状態をしっかりお聞きした上で、そのかたに必要なブレンドをご提案しています。
美しく、強く、しなやかに。
ローズヒップはそんな女性の日常を、静かに、力強く支えてくれるハーブです。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみ——。
この季節、「また今年も来たか」とため息をついている方も多いのではないでしょうか。
花粉症は、花粉に対する体の過剰な免疫反応です。薬に頼ることも大切ですが、毎日の生活の中でできるケアとして、ハーブティーを取り入れてみることをおすすめしています。
今日は、花粉症の季節に特に役立つハーブを3つご紹介します。
ヨーロッパで古くから「自然の風邪薬」として親しまれてきたエルダーフラワー。
マスカットのような甘くさわやかな香りで、とても飲みやすいハーブです。
粘膜を保護・修復する作用があり、鼻や喉の炎症をやわらげてくれます。
また、鼻水や鼻づまりなど、上気道の不快な症状をケアするのに適しているとされています。
花粉症の季節に毎日飲みたい、頼もしい一杯です。
「ハーブの王様」とも称されるネトル。
少し草っぽい風味ですが、ミントやレモングラスとブレンドすると飲みやすくなります。
ネトルには天然の抗ヒスタミン作用があるとされており、くしゃみや目のかゆみなどのアレルギー症状をやわらげる働きが期待できます。
ミネラルも豊富で、体全体を内側から整えてくれる頼れるハーブです。
花粉症シーズン前から飲み始めると、より効果的と言われています。
スーッとした清涼感が特徴のペパーミント。
その爽快な香りはアロマテラピーでもおなじみですね。
ペパーミントに含まれるメントールには、鼻の通りをよくする作用があります。
鼻づまりがつらいとき、温かいペパーミントティーを飲みながらその蒸気をゆっくり吸い込むと、より効果的です。
気分もすっきりして、花粉症でどんよりした気持ちを切り替えてくれます。
ハーブティーは即効薬ではありませんが、毎日続けることで体が少しずつ変わっていきます。
大切なのは「自分の体に意識を向ける時間」を持つこと。
忙しい毎日の中で、ハーブティーを一杯ゆっくり飲む時間は、それだけで立派なセルフケアです。
ぜひ今日から、お気に入りの一杯を見つけてみてください🌿
ジンジャー(ショウガ)は、世界中で古くから薬用・食用の両面で用いられてきた植物です。
メディカルハーブとしては、消化促進・血行改善・抗炎症作用に優れ、
特に「冷え」や「巡りの滞り」が関与する不調に幅広く用いられます。
ペパーミントが「巡りをスムーズにするハーブ」だとすれば、
ジンジャーは「巡りを生み出し、温めるハーブ」といえる存在です。
ジンゲロール(Gingerol)
生のショウガに多く含まれる辛味成分。
抗炎症・抗酸化作用を持ち、血流促進や消化液分泌の促進に関与します。
冷えによる痛みや筋緊張の緩和にも役立つとされています。
ショウガオール(Shogaol)
乾燥・加熱によってジンゲロールが変化した成分。
ジンゲロールよりも加温作用が強く、身体の深部を温める働きがあります。
冷え性、月経痛、慢性的な胃腸の停滞感に対するケアに適しています。
ジンゲロン(Zingerone)
消化管への刺激を和らげつつ、腸内環境をサポートする成分。
吐き気や胃のムカつきの軽減に寄与するとされています。
消化器系への作用
胃腸の働きを活性化し、消化吸収を助けます。
食後の胃もたれ、吐き気、ガスの滞りなどに用いられ、
乗り物酔いに対する有効性も報告されています。
循環・冷えへの作用
末梢血管を拡張し、血流を促進することで身体を内側から温めます。
手足の冷え、冷えによる肩こり・腰の重だるさのサポートに適しています。
女性特有の不調への作用
冷えが関与する月経痛や月経前の不調に対して、
加温作用と抗炎症作用の両面からアプローチします。
免疫・炎症反応のサポート
抗炎症作用により、風邪のひき始めや喉の違和感時に用いられることもあります。
ジンジャーティーは、スパイシーで温かみのある香りが特徴です。
口に含むとピリッとした辛味が広がり、飲み進めるにつれて身体がじんわり温まる感覚があります。
ブレンドでは、
レモングラス(消化・リフレッシュ)
ローズヒップ(巡り・抗酸化)
ハニーブッシュ(辛味をやわらげる)
などと相性が良く、目的に応じた飲みやすいブレンドが可能です。
1日1〜2杯を目安に、沸騰直後のお湯で5〜7分抽出します。
辛味が強いと感じる場合は、抽出時間や量を調整してください。
※急性胃炎・高熱時は使用を控えます。
※胆石のある方、妊娠中の方は医師に相談の上ご利用ください。
ジンジャーは、
消化促進 × 血行改善 × 加温
という複数の作用を併せ持つ、非常に実用性の高いメディカルハーブです。
冷えや巡りの悪さが慢性的に続くタイプの方にとっては、
体質改善をサポートする「基本の加温ハーブ」として、日常に取り入れやすい一杯といえるでしょう。
ペパーミントは、メントールの爽快感で知られる代表的なハーブですが、
メディカルハーブとしては消化器系・自律神経・頭痛への作用が高く評価されています。
特に食後の胃の重さやストレス性の不快症状に用いられることが多いハーブです。
メントール(Menthol)
ペパーミントの主要成分。胃腸の平滑筋を緩める「鎮痙作用」を持ち、
IBS(過敏性腸症候群)のケアとして臨床的に利用されています。
また、冷感受容体を刺激し、頭痛・偏頭痛を和らげる働きがあります。
メントン(Menthone)
中枢神経に穏やかに作用し、気分をクリアにしながらもリラックス効果を与えます。
集中力低下・倦怠感・軽い不安時にも役立ちます。
フラボノイド類(Luteolin 等)
抗酸化・抗炎症作用を補助し、胃腸の炎症の軽減に寄与します。
消化器系への作用
胃腸の筋緊張を和らげ、ガスだまり、胃の張り、食べ過ぎの不快感に適します。
食後ティーとして非常に有用で、脂っこい食事の後にもおすすめです。
頭痛・偏頭痛への作用
メントールが三叉神経系に作用し、片頭痛の軽減が報告されています。
“頭が重い・締めつけられるような違和感”にも適しています。
精神的ストレスへの作用
神経の興奮を抑え、軽度の不安・緊張・集中力低下に働きかけます。
冷感と鎮静のバランスが「疲れた時のクリア感」を与えます。
鼻づまり・呼吸器サポート
メントールによる清涼感が呼吸を通りやすく感じさせ、
軽い鼻づまりや風邪の初期に利用されることもあります。
ペパーミントティーは、清涼感が高く、後味がとてもすっきりしているのが特徴。
えぐみが少なく、単品でも飲みやすいハーブです。
ブレンドでは、
レモングラス(消化促進)
ローズマリー(集中力)
ジャーマンカモミール(神経性胃炎)
などと組み合わせると、目的に応じた効果をさらに引き出せます。
1日1〜3杯を目安に、沸騰直後のお湯で3〜5分抽出します。
※胃酸過多・逆流性食道炎(GERD)の方は症状が悪化することがあるため注意。
※妊娠中の大量摂取は避けましょう。
※乳幼児にはメントールが強すぎるので控えます。
ペパーミントは、
消化促進 × 頭痛ケア × 精神的クリア感
の3つを兼ね備えた、非常に汎用性の高いハーブです。
特に、
食後の不快感
ストレス性の頭痛
気分転換したい時
などに、日常的に取り入れやすい“定番メディカルハーブ”として位置づけられています。
次回は、温める・巡らせる・消化を助ける万能ハーブ ジンジャー をご紹介しますね。
カモミール(Chamomile)は、古くからヨーロッパの家庭で薬草として用いられてきたハーブです。
特にジャーマンカモミール(Matricaria chamomilla)は、炎症を鎮め、消化器系・神経系のバランスを整える作用で知られています。
■ 主な有効成分と薬理作用
* アズレン(Azulene)・カマズレン(Chamazulene)
精油成分の一種。
抗炎症・抗アレルギー作用があり、胃粘膜の炎症や皮膚炎の改善に寄与します。
蒸留中に生成される青色の成分で、鎮静・抗ヒスタミン作用も確認されています。
* ビサボロール(α-Bisabolol)
抗菌・鎮静・抗潰瘍作用をもつ成分。
胃酸過多や胃炎、PMSなどの不快症状を和らげるとされます。
* アピゲニン(Apigenin)
フラボノイドの一種で、中枢神経に穏やかに働きかける鎮静作用を持ちます。
ストレス性の不眠や緊張性頭痛の軽減が期待されています。
■ 生理・臨床的な作用領域
* 消化器系への作用
胃腸粘膜の炎症を抑え、蠕動運動を整えることから、消化不良・胃痛・鼓腸感などに適応されます。
また、ストレスによる胃の不快感(機能性ディスペプシア)にも有効とされます。
* 神経系への作用
軽度の不安・緊張・不眠に対する鎮静効果が報告されています。
ドイツでは、不安神経症に対する緩和目的でハーブティーまたはチンキ剤として使用されています。
* 皮膚・粘膜への作用
抗炎症作用により、湿疹・かゆみ・アトピー性皮膚炎のサポートにも利用されます。
内服だけでなく、外用(ハーブ浴や湿布)にも応用可能です。
■ 味と香りの特徴
カモミールティーは、リンゴを思わせる甘い香りが特徴です。
これは成分アンゲリカ酸エステルによるもので、香り自体にも鎮静作用があるといわれています。
味はまろやかでやさしく、苦味が少ないため、ハーブティー初心者でも飲みやすいのが特徴です。
ブレンドする場合は、ペパーミント(消化促進)やレモンバーム(神経安定)と相性が良く、 リラックス系・消化器系ブレンドのベースハーブとしてもよく用いられます。
■ 摂取の目安と注意点
1日1〜3杯を目安に、沸騰直後の湯で3〜5分抽出します。
キク科アレルギーのある方は注意が必要です。
また、妊娠初期の多量摂取は避けましょう(子宮収縮作用の可能性があります)。
■ メディカルハーブとしての位置づけ
カモミールは、神経性胃炎・不眠・月経痛・皮膚炎など幅広い領域でエビデンスが蓄積しているハーブです。
穏やかな作用ながら、長期的に体質を整える目的でも使用できるため、 日常のセルフケアに取り入れやすい“基本の鎮静ハーブ”といえます。
次回は、消化促進と頭痛緩和に優れたペパーミント(Mentha piperita)をご紹介します。
作用機序の違いを理解することで、症状や体質に合ったハーブブレンドが選びやすくなります。
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