アロマとメンタルケアで心も身体も癒やされる、江坂の女性専用プライベートサロン Botanical Time (ボタニカル タイム)
  1. ボタニカルゆったりブログ メディカルハーブティー講座
 

ボタニカルゆったりブログ

アロマのコラムはもちろん、私たちの心と体について、解剖学や健康学、女性学を絡めた豆知識も紹介していきたいと思います

ランチの後、電車の中など、少しの時間でさっと読めるものにしますので、時々、チェックしてみて下さいね


2025/10/18
カモミール(ジャーマンカモミール)― 消化器と神経を整える代表的鎮静ハーブ  

カモミール(Chamomile)は、古くからヨーロッパの家庭で薬草として用いられてきたハーブです。


特にジャーマンカモミール(Matricaria chamomilla)は、炎症を鎮め、消化器系・神経系のバランスを整える作用で知られています。


■ 主な有効成分と薬理作用

* アズレン(Azulene)・カマズレン(Chamazulene)


 精油成分の一種。

 抗炎症・抗アレルギー作用があり、胃粘膜の炎症や皮膚炎の改善に寄与します。


 蒸留中に生成される青色の成分で、鎮静・抗ヒスタミン作用も確認されています。

* ビサボロール(α-Bisabolol)


 抗菌・鎮静・抗潰瘍作用をもつ成分。

 胃酸過多や胃炎、PMSなどの不快症状を和らげるとされます。

* アピゲニン(Apigenin)

 フラボノイドの一種で、中枢神経に穏やかに働きかける鎮静作用を持ちます。


 ストレス性の不眠や緊張性頭痛の軽減が期待されています。


■ 生理・臨床的な作用領域

* 消化器系への作用

 胃腸粘膜の炎症を抑え、蠕動運動を整えることから、消化不良・胃痛・鼓腸感などに適応されます。


 また、ストレスによる胃の不快感(機能性ディスペプシア)にも有効とされます。

* 神経系への作用

 軽度の不安・緊張・不眠に対する鎮静効果が報告されています。


 ドイツでは、不安神経症に対する緩和目的でハーブティーまたはチンキ剤として使用されています。

* 皮膚・粘膜への作用

 抗炎症作用により、湿疹・かゆみ・アトピー性皮膚炎のサポートにも利用されます。


 内服だけでなく、外用(ハーブ浴や湿布)にも応用可能です。


■ 味と香りの特徴

カモミールティーは、リンゴを思わせる甘い香りが特徴です。


これは成分アンゲリカ酸エステルによるもので、香り自体にも鎮静作用があるといわれています。


味はまろやかでやさしく、苦味が少ないため、ハーブティー初心者でも飲みやすいのが特徴です。

ブレンドする場合は、ペパーミント(消化促進)レモンバーム(神経安定)と相性が良く、
リラックス系・消化器系ブレンドのベースハーブとしてもよく用いられます。


■ 摂取の目安と注意点

1日1〜3杯を目安に、沸騰直後の湯で3〜5分抽出します。


キク科アレルギーのある方は注意が必要です。


また、妊娠初期の多量摂取は避けましょう(子宮収縮作用の可能性があります)。


■ メディカルハーブとしての位置づけ

カモミールは、神経性胃炎・不眠・月経痛・皮膚炎など幅広い領域でエビデンスが蓄積しているハーブです。


穏やかな作用ながら、長期的に体質を整える目的でも使用できるため、
日常のセルフケアに取り入れやすい“基本の鎮静ハーブ”といえます。


次回は、消化促進と頭痛緩和に優れたペパーミント(Mentha piperita)をご紹介します。


作用機序の違いを理解することで、症状や体質に合ったハーブブレンドが選びやすくなります。


▶ 体質に合うハーブティーを知りたい方はこちら

Botanical Time

お問い合わせは、WEBフォームにて受け付けております。

お問い合わせ

所在地 :大阪府吹田市江坂町1-23-32 リバーボール江坂603


営業時間:10:00〜24:00

定休日 :不定休

サロン情報・アクセスはこちら

友だち追加