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ペパーミント(Mentha piperita)― 消化促進・鎮静・頭痛ケアに優れた清涼ハーブ

2025/12/04
ペパーミント(Mentha piperita)― 消化促進・鎮静・頭痛ケアに優れた清涼ハーブ

ペパーミントは、メントールの爽快感で知られる代表的なハーブですが、
メディカルハーブとしては消化器系・自律神経・頭痛への作用が高く評価されています。
特に食後の胃の重さやストレス性の不快症状に用いられることが多いハーブです。


■ 主な有効成分と薬理作用

  • メントール(Menthol)
    ペパーミントの主要成分。胃腸の平滑筋を緩める「鎮痙作用」を持ち、
    IBS(過敏性腸症候群)のケアとして臨床的に利用されています。
    また、冷感受容体を刺激し、頭痛・偏頭痛を和らげる働きがあります。

  • メントン(Menthone)
    中枢神経に穏やかに作用し、気分をクリアにしながらもリラックス効果を与えます。
    集中力低下・倦怠感・軽い不安時にも役立ちます。

  • フラボノイド類(Luteolin 等)
    抗酸化・抗炎症作用を補助し、胃腸の炎症の軽減に寄与します。


■ 生理・臨床的な作用領域

  • 消化器系への作用
    胃腸の筋緊張を和らげ、ガスだまり、胃の張り、食べ過ぎの不快感に適します。
    食後ティーとして非常に有用で、脂っこい食事の後にもおすすめです。

  • 頭痛・偏頭痛への作用
    メントールが三叉神経系に作用し、片頭痛の軽減が報告されています。
    “頭が重い・締めつけられるような違和感”にも適しています。

  • 精神的ストレスへの作用
    神経の興奮を抑え、軽度の不安・緊張・集中力低下に働きかけます。
    冷感と鎮静のバランスが「疲れた時のクリア感」を与えます。

  • 鼻づまり・呼吸器サポート
    メントールによる清涼感が呼吸を通りやすく感じさせ、
    軽い鼻づまりや風邪の初期に利用されることもあります。


■ 味と香りの特徴

ペパーミントティーは、清涼感が高く、後味がとてもすっきりしているのが特徴。
えぐみが少なく、単品でも飲みやすいハーブです。

ブレンドでは、

  • レモングラス(消化促進)

  • ローズマリー(集中力)

  • ジャーマンカモミール(神経性胃炎)
    などと組み合わせると、目的に応じた効果をさらに引き出せます。


■ 摂取の目安と注意点

1日1〜3杯を目安に、沸騰直後のお湯で3〜5分抽出します。

※胃酸過多・逆流性食道炎(GERD)の方は症状が悪化することがあるため注意。
※妊娠中の大量摂取は避けましょう。
※乳幼児にはメントールが強すぎるので控えます。


■ メディカルハーブとしての位置づけ

ペパーミントは、
消化促進 × 頭痛ケア × 精神的クリア感
の3つを兼ね備えた、非常に汎用性の高いハーブです。

特に、

  • 食後の不快感

  • ストレス性の頭痛

  • 気分転換したい時
    などに、日常的に取り入れやすい“定番メディカルハーブ”として位置づけられています。


次回は、温める・巡らせる・消化を助ける万能ハーブ ジンジャー をご紹介しますね。


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